3月の記録

 

生活

連日国から虐待されて辛い。国に好き勝手されないように抗わないといけなくて消耗する。生活にささやかな楽しみを見出だそうにも、毎日毎日地獄みたいなニュースが飛び込んできて、一日をやり過ごすだけで精一杯。労働してる間が一番平穏まである。「戦争反対」を表明することに嫌な顔する人もいるけど、そんな当たり前のことわざわざ言いたい人なんていない。国民が国会議事堂前に集まってデモなんかしなくても政治家は当たり前に平和のための仕事をしろよと思うし、しない人間を日本の有権者は総理大臣に選んだのだという事実を思い出しては落ち込む。SNSでも語気荒いやりとりが目に入って心が荒む。

コンテンツ

『茨木のり子詩集』茨木のり子(本)

今一番共感できる詩人かもしれない。青い炎のような怒りを湛えた詩が刺さる。正しく善き人でありたい、誰もが平和に自由に生きられたらいいと思うのに、そうさせてくれないもの、人や社会や国への苛立ちみたいなものが伝わってくる。好きな詩がたくさんある。おこがましいけれど魂の在り方が少し似ていると思う。

『詩と散策』ハン・ジョンウォン(本)

えらく時間がかかってしまったけど、ちびちび読み進めるのが正解だと思う。ネットに溢れる強い言葉を浴びてささくれ血がのぼった頭を冷やし静めてくれる清涼剤のような、世界のささやかで美しいものを捉え美しいと思える感性を取り戻してくれるような文章の数々。辛い現実に心を亡くしそうな時、折に触れて読み返したいと思う。

『幻愛 夢の向こうに』(映画)

テレンス・ラウ×セシリア・チョイ結婚おめでとうのテンションで観に行くと大火傷します。ロマンス映画ではないというか、精神疾患と過去のトラウマという傷持つ者同士が心の穴を埋め合う様子を「恋愛」と呼んでいいものかどうか……。この題材扱うなら当事者のためのトリガーアラートがあった方がよかったような。職業倫理的な部分の引っ掛かりもあるけどしっかりダメなこととして描かれていたのでまあまあ。二役演じ分けるセシリア・チョイが凄い。

『木挽町のあだ討ち』(映画)

時代劇×刑事コロンボの触れ込みに釣られて観に行ったけどよかった!刑事コロンボの他にも金田一耕助とか古畑任三郎とか杉下右京とかが脳裏をよぎる。『べらぼう』が好きな人は楽しめると思う。ミステリーでもあるし、理不尽な社会規範に抗って生きる人達の話でもあってそれもよかった。観ながら何なんだよ武士道とかいうクソみてえなルールはよ!ってキレてたら沢口靖子が代弁してくれたのでスッとした。明らかにそれの有害さに自覚的で、批判の目を持って作られてるところに好感を持てた。こんな浮世絵そっくりの顔の人いる!?ってなった北村一輝がすごい。今年は気になる邦画を積極的に観たい。

『レンタル・ファミリー』(映画)

スクリーンに映るのは見知った日本の情景なのに、スクリーンを流れるのは日本人のマインドではない何か別のマインドといういう、言い表すのが難しいけど変な映画だった。嘘による救いというテーマの部分は、長くは続かない、終わりがある、魔法は解けるものだよという描かれ方で誠実だと思った。このサービスを利用する人達から浮かび上がる日本社会の問題もわかる。ただ明らかに日本ってこんな国なんですよをやってる側面もあって、外国人目線で見た日本という設定のせいなのかそれがあんまりしっくりこない。自分が中にいるから気付いてないだけで日本てこんな国なん?みたいな。受け止め方に戸惑う映画だった。

『センチメンタル・バリュー』(映画)

寝た。このテイストの映画を二時間ぶっ続けで観るのがもうつらい。あとこの監督の作品と相性が悪い。『テルマ』も合わなかったし。